甘橘山ハチミツ
Kankitsuzan Honey

Product
甘橘山ハチミツ
~江之浦の時を重ねた黄金のしずく~
2024年から甘橘山の生態系の調査を兼ねて養蜂を開始し、1年をかけて進めてきました。
蜜蜂は、花から花蜜と花粉を集めると同時に花粉の媒介を行い、植物の再生産を支えています。
この生命活動は、自然界における生態系の循環だけでなく、農業生産の現場においても欠かせない重要な役割を果たしています。
蜜蜂と共生することにより、私たちは甘橘山の植物の種類や四季の移り変わりをより深く理解できるようになりました。
今年は、その甘橘山で育まれた蜜蜂が集めた貴重なハチミツを皆様にお届けいたします。
〈甘橘山ハチミツ〉に込めた思い
蜜蜂の特性
蜜蜂は、花の蜜や花粉を集めて生活する昆虫で、ハチ目ミツバチ科に属します。蜜蜂は高度な社会性を持ち、ひとつの巣(群)に数千から数万匹の個体が集まって暮らしています。巣の中では、女王蜂・働き蜂・雄蜂という三つの役割がはっきり分かれており、それぞれが特定の仕事を担っています。女王蜂は産卵、働き蜂は採蜜や巣の維持、雄蜂は交尾のために存在しています。蜜蜂は花から蜜を集め、体内で酵素と混ぜ、それを巣に持ち帰って水分を飛ばすことでハチミツを作ります。このハチミツは蜜蜂自身のエネルギー源となるだけでなく、人間にとっても貴重な天然の甘味料です。また、蜜蜂が花から花へと移動することで植物の受粉が行われるため、農作物の実りや生態系の維持にも欠かせない存在となっています。
しかし近年では、農薬や環境破壊、病気などの影響により、蜜蜂の数が世界的に減少しており、生態系や食糧生産への影響が懸念されています。蜜蜂は、自然と人間社会をつなぐ大切な存在です。10年来農薬不使用で柑橘栽培を続けてきた<甘橘山>で、その役割や生態を知ることは、持続可能な未来を考えるうえでも非常に重要だと考えています。
西洋蜜蜂と日本蜜蜂の違い
蜜蜂にはいくつかの種類がありますが、日本で代表的に知られているのは「西洋蜜蜂(セイヨウミツバチ)」と日本の在来種である「日本蜜蜂(ニホンミツバチ)」の2種です。どちらも花の蜜を集めてハチミツを作る社会性のある昆虫ですが、その生態や性質には大きな違いがあります。
西洋蜜蜂はヨーロッパやアフリカが原産の蜂で、明治時代に日本に導入されました。性格はおとなしく、人間にとって扱いやすいため、現在の商業的な養蜂では主にこの種が使われています。採蜜量が多く、単一の花から大量にハチミツを集めることができるため、アカシア蜜やレンゲ蜜など、特定の花に由来する純度の高いハチミツが作られるのが特徴です。ここ<甘橘山>ではこの西洋蜜蜂を飼育しており、柑橘畑での単花蜜を採蜜に適しています。
一方、日本蜜蜂は日本固有の在来種で、野生でも広く見られます。性格はやや繊細で、環境の変化やストレスに敏感なため、養蜂にはやや手間がかかりますが、日本の自然環境への適応力が非常に高く、多種多様な花から蜜を集めるため、複雑で深みのある「百花蜜」を作ることができます。<甘橘山>でも、来年は日本蜜蜂の飼育にチャレンジする予定です。
甘さと健康を兼ね備えたスーパーフード
ハチミツは、蜜蜂が花の蜜を集めて作る、自然からの贈りものです。その甘さや香りだけでなく、さまざまな健康効果や美容への働きから、古くから世界中で愛されてきました。
ハチミツは天然の甘味料として、砂糖よりも体にやさしいとされています。ブドウ糖や果糖などの単糖類が主成分のため、消化・吸収が早く、エネルギー源としてすばやく働きます。また、ハチミツにはビタミン・ミネラル・アミノ酸・酵素など、多くの栄養素がバランスよく含まれており、日常の健康維持に役立つ食品です。さらに、高い抗菌作用があり、のどの痛みや咳に効果があると言われ、昔から民間療法でも利用されてきました。近年では、殺菌力の高い「マヌカハニー」なども注目されています。 甘橘山ハチミツの一番の魅力は、柑橘の単花蜜にあります。ネロリの優雅な香りと上品な甘さが特徴で、他ではなかなか味わえない特別なハチミツです
蜜蜂と環境との関係性
蜜蜂は、私たちが思っている以上に自然環境と深く結びついています。花から花へと蜜や花粉を集める過程で、植物の「受粉(じゅふん)」を助けています。これは植物が実を結び、種を残すために欠かせない働きです。野山の草花だけでなく、果物や野菜など、多くの農作物も蜜蜂によって実をつけているのです。
しかし近年、農薬や気候変動、森林伐採などの影響で、蜜蜂の数は世界的に減少しています。特に、「蜂群崩壊症候群」と呼ばれる現象では、突然多くの蜜蜂が巣からいなくなるという事例も報告されています。これは、自然環境のバランスが崩れていることのサインでもあり、私たちの暮らしにも深刻な影響を与える可能性があります。 蜜蜂を守ることは、私たち自身の未来を守ることにもつながります。自然と共生する社会を築くためには、小さな生きものたちの声にも耳を傾けることが大切だと考えています。
〈甘橘山ハチミツ〉
甘橘山ハチミツの香りと味わい
4月(卯月) 桜・菜花の百花蜜
桜の上品な香りに菜花の青々しさがほのかに混ざるまろやかでやさしいハチミツ
5月(皐月) 柑橘の単花蜜
ネロリの優雅な香りにすっきりとした甘みと爽やかな酸味のハチミツ
6月(水無月) 栗の百花蜜
濃厚で重厚感のある香りに深みのある甘さにほのかな渋みや苦みのあるハチミツ
8月(葉月) カラスザンショウの単花蜜
山椒の実を思わせる刺激的な香りにスパイシーでほのかな苦みのあるハチミツ
商品名:甘橘山ハチミツ(ハチミツ)
内容量:100g
原材料:はちみつ(小田原市江之浦産)
価格:2500円(税込)
発売日:2025年6月
販売拠点:Stone age Cafe(江之浦測候所)、植物と人間公式HPショップ 他